Excelで勤怠管理をする方法は?メリットや注意点について解説
勤怠管理システム

こんにちは。シェアNo.1クラウド勤怠管理システム「タッチオンタイム」のコラムチームです。
タイムカードなどアナログな方式よりも効率的な勤怠管理を行いたいものの、導入コストを抑えつつ作業を進めたいと考えている人もいるでしょう。本記事では、Excelを使った勤怠管理のメリットや注意点について解説しています。活用すると便利な関数も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
勤怠管理とは
勤怠管理とは、従業員の出勤・退勤時間や休憩、休日、欠勤、有給休暇の取得状況など、労働時間に関する情報を正確に把握・記録・管理する業務のことです。企業が適切な労務管理を行うためには欠かせない作業といえます。
勤怠管理を適切に行うことで、従業員の働きすぎを防ぎ、労働時間の適正化や生産性の向上が図られます。
Excelで勤怠管理をするメリット
ここでは、Excelで勤怠管理をするメリットについて解説します。
コストが低い
すでにMicrosoft Officeを導入していれば、新たに費用をかけずに勤怠管理ができます。勤怠管理システムでは月額料金が発生しますが、すでにインストール済みのExcelであればランニングコストも不要です。
自由にカスタマイズできる
Excelは、関数やマクロ機能を使って自由にフォーマットを作成できます。勤務体系や社内ルールに合わせて、項目やシートをカスタマイズできるため、使いやすいオリジナルの勤怠管理表を社内で使えるでしょう。
簡単に作成できる
Excelは多くの人が日常的に使用しており、基本的な操作に慣れているケースがほとんどです。そのため、特別な知識がなくても、シンプルな勤怠管理表ならスムーズに作成できるでしょう。インターネット上にはテンプレートも豊富に公開されているため、活用すればさらに簡単に導入可能です。
Excelで勤怠管理表を作る際に活用できる機能
ここでは、Excelで勤怠管理表を作る際に活用できる機能について解説します。
関数
関数とは、決まった計算を簡単に行える機能です。勤怠管理表の自動化や集計作業に役立ちます。
例えば、SUM関数で労働時間の合計を求めたり、IF関数で遅刻・早退の有無を判定したりなどの使い方が考えられます。詳しくは後述するため、参考にしてください。
マクロ
マクロとは、繰り返し行う操作を自動でまとめて実行できる機能です。Excelでマクロを使う場合には、VBA(Visual Basic for Applications)と呼ばれるプログラミング言語を用いて具体的な内容を構築します。上手に活用すれば、ミスの防止や業務効率アップにつながるでしょう。
Excelでの勤怠管理表の作成に便利な関数
ここでは、Excelでの勤怠管理表の作成に便利な関数について解説します。
SUM関数
SUM関数は、複数のセルに入力された数値を合計する際に使う関数です。例えば、1か月分の勤務時間を自動で集計したい場合に活用できます。
【関数の例】 =SUM(A3:A33)で、A3セルからA33セルまでの勤務時間の合計を求める。
IF関数
IF関数は、特定の条件に応じて、異なる表示や計算をするときに使う関数です。所定の労働時間を超えた場合に残業時間を計算したり、出勤時間が定時を過ぎていたら「遅刻」と表示させたりする際に活用できます。
【関数の例】=IF(A3>TIME(9,0,0),”遅刻”,”定時”)で、出勤時間が9:00を超えていた場合に「遅刻」と表示する。
NETWORKDAYS関数
NETWORKDAYS関数は、指定した期間のうち、土日や指定した祝日を除いた平日の日数を自動でカウントする際に使う関数です。活用すれば、出勤可能日数を手作業で数える必要がなくなります。
【関数の例】=NETWORKDAYS(DATE(2025,6,1),DATE(2025,6,30))で、2025年6月の平日日数を算出する。
HOUR・MINUTE関数
HOUR関数とMINUTE関数は、時刻データから「時間」と「分」を抽出する関数です。正確な労働時間を求めたい際に活用するとよいでしょう。
【関数の例】 =HOUR(“A3”) =MINUTE(“A4”)
TEXT関数
TEXT関数は、特定の項目を表示させたい際に使う関数です。例えば、「aaa」と打てば「曜日」が表示されます。
【関数の例】 =TEXT(A2,”aaa”)
Excelで勤怠管理をする方法
ここでは、Excelで勤怠管理をする方法について解説します。
1.勤務時間を計算する
Excelで勤怠管理をする際には、勤怠管理表を作成し、勤務時間を計算しましょう。従業員の出勤時刻と退勤時刻を記録し、実際の勤務時間を算出します。勤務時間算出のために必要であるおもな項目は、以下の通りです。
- 日付
- 出勤時間
- 退勤時間
- 休憩時間
2.勤務時間の合計を集計する
勤務時間を計算したら、次は1か月ごとの勤務時間を集計します。日々の勤務時間をSUM関数で足し、月間の合計労働時間を出しましょう。
残業時間や深夜勤務、休日出勤がある場合も、それぞれ正確に集計する必要があります。従業員の勤務形態によって計算式が変わる可能性がある点も考慮に入れて、Excelで集計作業を進めましょう。
3.給与を計算する
最後に、集計した勤務時間をもとに給与を計算します。課税支給額や社会保険の控除額、交通費なども含め、正確な給与が算出できるように関数やマクロを用いましょう。
Excelで勤怠管理をする際の注意点
ここでは、Excelで勤怠管理をする際の注意点について解説します。
入力ミスの可能性がある
Excelでの勤怠管理は、基本的に手入力であるため、入力ミスが起こりやすい点に注意しましょう。出勤時間や退勤時間を誤って入力したり計算式を壊してしまったりすると、正確な労働時間や給与が把握できなくなります。入力するセルに制限を設けたり、ダブルチェックの体制を整えるなどの工夫がおすすめです。
データの改ざんのリスクがある
Excelは技術的に編集や改ざんが可能であり、不正を行いやすいソフトであるといえます。タイムカードや勤怠管理システムと比較すると、データを書き換えられるリスクが高いです。管理者以外が編集できないように設定するなどの防止策を講じた上で、運用するようにしてください。
法改正に対応する必要がある
勤怠管理に関係する法律は、必要に応じて改正されます。そのため、Excelで勤怠を管理している場合は、法改正に応じて管理項目や計算方法を手動で更新する必要があります。
Officeテンプレートを使えば無料で導入可能
Excelで勤怠管理を始める際には、テンプレートの活用がおすすめです。あまり手間をかけずにテンプレートを探したいなら、Microsoftが提供しているOfficeテンプレートの中から選ぶとよいでしょう。これにより、手間をかけずに無料で導入できます。
出勤・退勤時刻を打ち込むセルや勤務時間の自動計算などの機能がすでに備わっており、すぐに実務で使えるフォーマットになっているため、スピーディに実用化が可能です。
勤怠管理システムの活用もおすすめ
Excelは手軽で柔軟性がある一方、更新の手間やセキュリティ面の不安もあります。正確なデータを安心して管理したいなら、勤怠管理システムの導入もおすすめです。勤怠管理システムを使えば、打刻や労働時間の集計、残業や休みの管理といった勤怠に関わる業務を効率化できます。
最新の法改正にも対応しているため、都度内容を見直す必要もありません。勤怠管理システムは多くの種類があるため、自社に合ったサービスを選ぶとよいでしょう。
まとめ
勤怠管理は、従業員の労働時間を正確に把握し、給与計算や労務管理を適正に行うためには欠かせない業務です。コストを抑えたいなら、まずExcelを活用するのも1つの選択肢です。もしExcelで機能が足りない場合には、勤怠管理システムを導入するとよいでしょう。
どの勤怠管理システムを選べばよいのかわからない際には、ぜひタッチオンタイムをご活用ください。「タッチオンタイム(Touch On Time)」は、株式会社デジジャパンが提供する、市場シェアNo.1※の勤怠管理システムです。専属のサポート担当がついており、追加費用なしで電話サポートが利用できます。あらゆる職場にフィットする独自のタイムレコーダー(TOTレコーダー、Facee)で、労働条件に影響されることなく打刻が可能です。いつでもお問い合わせください。
※2023年 富士キメラ総研調べ 勤怠管理SaaS市場 利用ID数

- この記事の執筆者
- 株式会社デジジャパン「タッチオンタイム」コラムチーム
- 受賞歴:「BOXIL SaaS AWARD Spring 2025」勤怠管理システム部門
ITトレンド Good Productバッジ 2022