勤怠管理システムってどれだけ便利?タイムカードと勤怠管理システムの比較
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勤怠管理システム
打刻
これまでの日本はタイムレコーダー(タイムカード)を使用したアナログな勤怠管理が一般的でした。
しかし、タイムレコーダーを使用した管理方法には数点のデメリットがあり、働き方改革による法改正やテレワーク・在宅勤務などの多様化が進んだ現代の働き方を考えると、タイムレコーダーによる勤怠管理方法のままではスムーズな業務進行が難しくなってきました。
勤怠管理の基本であるタイムレコーダー。勤怠管理のためにも導入している企業は少なくありませんが、集計の負担が大きいほか、せっかくのデータを活かしきれていないケースも多く耳にします。今回は、タイムレコーダーと勤怠管理システムの違いについてご紹介します。
目次
タイムカードの勤怠管理で発生する4つのデメリット
タイムカードは、初期費用が安く、タイムレコーダーの設置などをクリアすれば手軽に導入することができます。また、従業員が増えた場合にもタイムカードを追加するだけで対応が可能です。導入の手軽さゆえにタイムカードで勤怠管理を行っている企業は、まだまだ多くあります。そタイムレコーダーでタイムカードを打刻し、出退勤時刻を記録。その記録をまとめて締め日に手動で集計し、月ごとの勤務時間をまとめる。タイムカードでの勤怠管理といえばこのような形式で行うのが一般的ですが、本章では、この一連の流れから発生するデメリットを紹介します。
1. 手作業での集計
紙のタイムカードの場合、集計には人の手による作業が不可欠です。人事部や総務部など、集計担当者のところには月初になると各部門からタイムカードが集まってきます。担当者はそれを処理するわけですが、この負担は決して軽いものではありません。このタイムカードを手動で集計する方法には、手間や時間がかかりすぎるという問題があります。
2. 管理にも手間がかかる
タイムカードの集計に手間がかかるのは予想できるかもしれませんが、実はタイムカードの管理にも手間がかかります。タイムカードは、使い終わったからといってすぐに処分することはできません。労働基準法109条で、タイムカードなどの労働関係に関する重要な書類は、3年間の保存が義務付けられています。そのため、全従業員のタイムカードを少なくとも3年間は保存しなくてはなりません。従業員数が多い企業の場合、タイムカードを保存するスペースが大きく、管理も大変になります。
労働基準法 第109条
使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を三年間保存しなければならない。
3. 打刻漏れ、不正や改ざんのリスク
出社・退社時にタイムカードをタイムレコーダーに挿すことを忘れてしまうといった、打刻漏れの可能性があります。打刻漏れをした場合、打刻忘れを申告しなければならず、その後、打刻修正作業が必要となり、ここでもまた人事部や総務部の負担となります。
また、タイムレコーダーにタイムカードを挿すだけという簡単さゆえに、不正打刻が容易にできてしまいます。遅刻した場合に、タイムカードが第三者によって不正打刻されたり、残業をしたにもかかわらず定時退社したと見せることも可能です。このように、タイムカードの勤怠管理では、正確な勤怠管理ができないというリスクも少なくありません。
4. 働き方改革に対応していない
働き方改革関連法の「年次有給休暇の義務化」や「時間外労働の上限規制」により、残業(時間外労働)の上限時間が法律で定められ、残業管理や残業時間の削減が必須となります。タイムカードでの勤怠管理の場合、従業員の有給休暇取得状況や残業時間を正確に把握することは難しいです。また、締日まで労働時間がわからないため、結果的に法律で定められた時間をオーバーしてしまっている場合も考えられます。
タイムレコーダーで打刻するだけでは、正確な勤怠管理にはならない!?
前章で説明したように、タイムカードでの勤怠管理にはいくつかのデメリットがあり、正確な勤怠管理が難しいです。これらのデメリットから、タイムカードを使った勤怠管理は過去のものとなりつつあります。
一方で、長時間労働やサービス残業に対する世間の目が厳しくなっている昨今、企業にとって勤怠管理の重要性はさらに増してきています。多くの企業が抱える、人件費や長時間労働に関する課題を解消するためには、今まで以上にしっかりと勤怠管理を行うことが必要です。
勤怠管理を、手間やコストをかけることなく正確に行いたい。多くの企業の管理・経営部門では、このような課題を抱えているのではないでしょうか。最新のタイムレコーダーは、デジタル化が進んでいます。PC打刻やスマホ打刻、指紋や指静脈などの生体認証打刻、ICカード打刻などに対応し、勤怠データをリアルタイムで集計できるものが普及しています。このようなタイムレコーダーを導入すれば、労働時間・残業時間や休日・有給休暇の管理もスムーズにできることはもちろん、これらのデータを使ってさまざまな業務効率化やコストダウンが図れるようになるのです。
タイムレコーダー・タイムカードと勤怠管理システムの比較
タイムレコーダー・タイムカードの 勤怠管理の場合 | 勤怠管理システムを利用した 勤怠管理の場合 | |
---|---|---|
働き方改革 時間外労働 上限規制 | リアルタイムで勤怠集計ができず | リアルタイムで就業ルールに合わせた集計ができるので、時間外労働時間を可視化できる |
働き方改革 年次有給休暇の取得 | 勤怠と有給休暇は別々に管理されている | 多くの勤怠管理システムは |
勤務時間の集計 | タイムカードを元にした | 勤務時間は自動集計で手間いらず |
集計に必要な 人件費 | 集計に時間がかかるので、 | 自動集計のため、作業に人件費がかからない |
ランニングコスト | タイムカード購入費、タイムカード保管費、タイムレコーダー故障時の対応費、集計にかかる人件費など、 | システムによって金額は様々だが |
打刻漏れ時の対応 | 紙やメールでの申請のため煩雑 | システム上で申請管理が行えるので便利 |
リアルタイム管理 | 締日以降にならないと | 大抵の勤怠管理システムは |
営業社員の勤怠管理 (外出先からの打刻) | メールなどでの自己申告制なら可能 | 携帯電話(スマホ)などを利用して |
不正打刻防止 | 運用上のルールなどで | 指紋認証などの打刻方法な |
海外での利用 | メールなどでの自己申告制なら可能 | 国外でも国内と同じように |
給与システム 連携 | 給与ソフトとの連携は | 給与ソフトとの連携を |
アウトソーシング 連携 | 勤務情報がアナログなので | 勤務情報をデータとして扱えるので |
シフト管理 (スケジュール管理) | シフト管理と勤怠管理は | 勤怠管理システムから |
タイムカード保管費 | 法律により3年間の保管が義務 | 勤怠情報はデータなので保管費は不要 |
タイムカードを使用した勤怠管理とシステムを利用した勤怠管理の比較、いかがでしたでしょうか?
タイムカードは使いやすく、日本で広く使われていましたが、アナログな部分が多いため、ほとんどの業務をデジタルで行われるようになった現代には合わなくなっているのが実情です。
最新のタイムレコーダー&勤怠管理システムで勤怠をリアルタイム管理
勤怠管理システムの中で最も注目すべき機能は、勤怠の見える化ができるという点です。勤怠をリアルタイムで確認できるので、日々の人件費を把握し、生産金額と合わせて生産性を確認できます。それを経営指標の一つに設定すれば、組織全体の効率化に役立ちます。
また、勤怠状況を確認することで、どの部門に負担がかかっているかも確認できます。残業が多い部門を把握し、人員の配置や業務内容を見直して状況を改善できるのがメリットです。このように、勤怠の見える化は、効率や生産性の向上に大きな威力を発揮します。
勤怠の見える化は、タイムレコーダーで打刻するだけの従来の勤怠管理では実現できません。タイムレコーダーと勤怠管理システムを組み合わせ、労働時間のデータを活用するからこそ可能になります。これからの勤怠管理には、出退勤時刻や勤務時間などを締め日にだけ確認するシステムではなく、リアルタイムで見える化するシステムが必要です。
勤怠管理システム『タッチオンタイム』なら、クラウド管理のため、残業時間、出勤日数、有給日数などをリアルタイムに集計し、常にリアルタイムな勤怠状況を把握することができます。まだ勤怠をタイムレコーダーで管理している場合は、勤怠管理システムへの乗り換えを検討してはいかがでしょうか?